『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
地球の内側に、もう一つの世界が!?
調査へ向かった仮面ライダー鎧武=葛葉紘汰は、バダン帝国の怪人たちと、本郷猛と名乗る男と出会う。
〈仮面ライダー1号〉に変身した本郷は怪人たちを次々と倒し、紘汰に言い放つ。
「お前のようなひよっこを、ライダーと認めるわけにはいかん!!」
困惑する紘汰。果たしてバダン帝国とは?
そして動き始めた〈仮面ライダー1号〉ら昭和ライダーたちの目的とは?

ヤミヒメ
「ヤミヒメと――」

ツバキ
「ツバキの――」

ヤミヒメ&ツバキ
「特撮トーク・タイム! さあ、お前の特撮愛を数えろ!!」

ヤミヒメ
「……この名乗りは必要なのか?」

ツバキ
「せっかく2人ですから、やってみたかったんです」

ヤミヒメ
「そうか。う、うむ」

ツバキ「あ――失礼しました。皆さん、ごきげんいかがですか。普段は『BLASTER form』の看板娘をさせていただいているツバキです」

ヤミヒメ
「今日は発売された『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』の上映会をやったので、感想を語り合いたいと思う」

ツバキ
「なお、私達は昭和ライダーに明るくないので、平成ライダーに焦点を当ててお送りする事をご了承ください」

ヤミヒメ
「まずはアバンの〈カブト〉だな」

ツバキ
「火だるまになってビルに激突するシーンは、隕石っぽくてニヤリとしますね」

ヤミヒメ
「その後、マスクドフォームからライダーフォームへキャストオフするシーンがあったのも嬉しいな」

ツバキ
「終始、対戦相手である〈ストロンガー〉を圧倒していたのも印象的でした。クロックアップを破られても、慌てず騒がずライダーキックで応戦する姿には余裕が感じられます」

ヤミヒメ
「この後、〈スカイライダー〉にやられてしまう訳だが、〈フォーゼ〉、〈J〉と来て、現行のライダーである〈鎧武〉が登場する。掴みとしては最高の流れだな」

ツバキ
「ここから時間が1週間戻り、本編が始まります。『鎧武/ガイム』の主人公である葛葉紘汰がヒロインと共に“内側の世界”に行き、事件が始まりますね」

ヤミヒメ
「途中は端折るが、元の世界に戻り、〈仮面ライダーディケイド〉=門矢士(上段)に出会い、次々と歴代ライダー達が登場する」

ツバキ
「〈仮面ライダーW(ダブル)〉=左翔太郎(中段)と、〈仮面ライダーファイズ〉=乾巧(下段)ですね。巧役の半田健人氏は2003年の『仮面ライダー555(ファイズ)』放送終了から数えると、ちょうど10年ぶりの変身ですね」

ヤミヒメ
「どうでもいい話だが、マイスターは半田氏と同い年らしい。本当にどうでもいいが」

ツバキ
「片やタレント、片やダメ人間――どこで差が生まれてしまうんでしょうね」

ヤミヒメ
「平成ライダー集めする士だが、なかなか上手くいかない。そして、巧が怪人に襲われるシーンで、変身するのを躊躇う巧に変わって士が変身する――〈ディケイド〉、待ちかねたぞ」

ツバキ
「いかがですか、久しぶりのご本人の変身による〈ディケイド〉は?」

ヤミヒメ
「『スーパーヒーロー大戦』が2年前にあったとはいえ、滾るな。巧に変身を強要しない士を含め、やはり『ディケイド』は至高だ」

ツバキ
「それから、巧は海辺の定食屋で事件をきっかけに、不思議なお医者さん=神敬介と出会います」

ヤミヒメ
「そこで、過去の戦いで死んだ仲間〈仮面ライダーカイザ〉=草加雅人を引きずっている事が描かれる。ここまでで2度に渡って巧の猫舌設定も活かされている。心憎い演出だな」


ツバキ
「このシーンはTVシリーズの同一のシーンを再現した新撮なんですよね」

ヤミヒメ
「うむ。懐かしいな」


ツバキ
「そして、神敬介の預かっている少女と買い物に行くシーンで怪人に襲われます。ちなみに、この少女の名前はマリといって、これは『555』のヒロイン・園田真理と同じ名前なんですよね」

ヤミヒメ
「これもまた細かいファンサービスだな。オートバジンのバトルモードはこのカットのみだが、これもファンとしては嬉しいな」

ツバキ
「主を守るためにオートで変形して盾になる――健気な姿勢は健在ですね」

ヤミヒメ
「ここで巧が変身を決意する。「悩むのにも飽きた。子供の未来くらい守ってやる」というのは、巧らしいし、神敬介の影響が感じられる」

ツバキ
「やはり〈ファイズ〉は惚れ惚れするデザインですね。まさに科学技術を感じさせるライダーです」


ヤミヒメ
「その後、アクセルフォームにフォームチェンジし、アクセルクリムゾンスマッシュで決めだ」

ツバキ
「素敵ですね。私も大好きな必殺技の1つです」

ヤミヒメ
「怪人を倒してから第2ラウンドだ。助けに現れた神敬介は、巧が平成ライダーである事を知ると、〈仮面ライダーX〉に変身し、戸惑う〈ファイズ〉を圧倒する」

ツバキ
「シーンは変わり、物語に確信に迫っていきます。しかし、昭和ライダーに道を阻まれ、いよいよ翔太郎も変身しますね」

ヤミヒメ
「〈サイクロンジョーカー〉ではなく、ロストドライバーを使っての〈ジョーカー〉というのが、またファン心をくすぐるな」

ツバキ
「1人ですからね。それに、対戦相手が〈BLACK〉と〈BLACK RX〉の黒いライダーというのが、翔太郎が指摘している通り面白い組み合わせですね」

ヤミヒメ
「「俺は自分の罪を数えたぜ」という台詞は、『MOVIE大戦CORE』でのおやっさんの台詞だな」

ツバキ
「これは、翔太郎がおやっさんのようなハードボイルドに近づいているという事なのかもしれませんね」

ヤミヒメ
「今回の敵組織・地下帝国バダンの目的が明らかになり、『トッキュウジャー』の敵であるシュバルツ将軍の差し向けた〈クライナー〉と戦う〈電王〉が登場だ」

ツバキ
「関俊彦さんの声で〈電王〉――というか、モモタロスがしゃべると、不思議と安心します」

ヤミヒメ
「この辺りからアバンの時間に追いつくな。バダンを倒さなければならない。しかし、昭和ライダー達とは相容れず、次々と平成ライダー達も倒れていく」

ツバキ
「それでも、紘汰と士、そして巧の3人で戦いを挑もうというところで、またも立ちはだかる昭和ライダー達。そこに駆けつける翔太郎と、〈ウィザード〉=操真晴人を含めた生き残りの平成ライダー達」

ヤミヒメ
「ツバキは『ウィザード』推しだったな」

ツバキ
「はい。ときめきます」

ヤミヒメ
「紆余曲折あり、平成と昭和のライダー達の戦いはバダンの目を欺くための作戦であり、彼等はヘルヘイムの森に逃れていた事が明らかになる」

ツバキ
「クラックから現れるライダー達のポーズにも個性が出ていますね。やはり〈ウィザード〉は優雅です」

ヤミヒメ
「当たり前のように〈Wサイクロンジョーカー〉になっている」

ツバキ
「そこは勢いです」

流遠亜沙
「ターン・アップ! 遅ればせながら、あたし参上! ここからは、あたしのステージだ!!」

ヤミヒメ
「なんだ、おったのか?」

ツバキ
「どうしたんです、急に」


流遠亜沙
「いや、どうして言いたい事があってね。このカットを見て。〈ブレイド〉の顔が薄っすら金色でしょ?」

ヤミヒメ
「公開時も言っておったな」

ツバキ
「〈ジャックフォーム〉仕様なんでしょうか?」

流遠亜沙
「何かしらの理由で通常フォームのマスクがなくて、〈ジャックフォーム〉のマスクを流用したけど、金色の塗装が落とせなかったとか? これをネットで検索しても、誰も指摘してないのよね……」

ヤミヒメ
「そう言われると気になるな」

ツバキ
「まあ、私達で議論したところで答えは出ませんよ。せっかくなので、ここからはマイスターもご一緒しませんか?」

流遠亜沙
「いいの? じゃあ、喜んで」

ヤミヒメ
「やれやれだな」

ツバキ
「いよいよクライマックス直前です。バダンの要塞を破壊するために〈ウィザード インフィニティースタイル〉と〈Xライダー〉が必殺技を放ちますが、草加の蘇えりに出会った〈ファイズ〉が邪魔をします。そして変身が解除され、〈ウィザード〉の晴人さんが素面で登場です。きゃー、晴人さん!」

ヤミヒメ
「……ツバキの意外な一面を見てしまった」

流遠亜沙
「結構、ミーハー?」

ツバキ
「失礼。つい」
流遠亜沙
「まあ、あたしも『ウィザード』好きだし、晴人も好きな主人公タイプだから、気持ちは判るわ」

ヤミヒメ
「神敬介に殴られ、晴人に説得され、巧も過去への未練を断ち切り〈ブラスターフォーム〉と変身する」

流遠亜沙
「昭和ライダーだから鉄拳制裁っていうのは“らしい”わよね。しかし、まさか〈アクセルフォーム〉だけでなく〈ブラスターフォーム〉まで見られるとは……感無量。ちなみに、このシーンの巧の台詞『その罪は俺が背負う」は、TVシリーズにも類似の台詞があってニヤッとしちゃうわ」

ツバキ
「マイスターは『剣(ブレイド)』の次に『555』推しでしたね」
流遠亜沙
「うい。だから今回の映画は本当に嬉しい」

ヤミヒメ
「ライダーキックでバダン要塞に乗り込み、〈ファイズ ブラスター〉、〈ウィザード インフィニティ〉、〈Xライダー〉の3人での破壊行為だ」
流遠亜沙
「組み合わせも意外だけど、カメラがぐるぐる回るのがカッコイイのよね」

ツバキ
「平成ライダーにばかり華を持たせないという、昭和ファンに対する配慮ですね。平成ファンにとっても、昭和ライダーと肩を並べているのは不思議な誇らしさがあります」
流遠亜沙
「ここから戦隊ロボパート。〈ガブティラ〉が〈キョウリュウレッシャー〉になるのは完全に実写版『トランスフォーマー』形式」

ヤミヒメ
「一瞬だけ〈電王トッキュウオー〉になるのは微笑ましいな」

ツバキ
「足にされて不貞腐れる〈電王〉は可愛いです」
流遠亜沙
「バダンとの戦いを終え、もう1つのクライマックス――仮面ライダー大戦の決着の時。ここでもう1つのカブトムシ対決が行なわれている」

ヤミヒメ
「〈ブレイド〉VS〈ストロンガー〉だな」

ツバキ
「平成でカブトムシ・モチーフと言えば〈カブト〉ですが、実は〈ブレイド〉もモチーフにカブトムシが入ってるんですよね」
流遠亜沙
「続いては〈龍騎〉とのカード繋がりでの共闘。これは『スーパーヒーロー大戦』でもやってるけどね」

ヤミヒメ
「ここで決着だな。公開版では『平成ライダー勝利』バージョンだったが、パッケージ版では未公開『昭和ライダー勝利』バージョンが観られる。ちなみに、上の画像は後者だ」

ツバキ
「これは是非、ご自分の目で見届けてほしいですね」
流遠亜沙
「解説をしてくれる鳴滝さんが面白いよね。ついに士との和解が果たされる」

ツバキ
「あっという間の99分でしたね。お2人ともおつかれさまでした」

ヤミヒメ
「時間を感じさせない名作だ。どんな作品でも賛否はあるものだが、私は絶賛したい」
流遠亜沙
「そうね。個人的には『555』の半田さんが巧をやってくれたのが嬉しくて。『555』――というより巧の物語の完結編って感じがまたね。こういう企画で、過去の作品をフィーチャーした話はまた観たい。次は『剣』でお願いします」

ツバキ
「欲望丸出しですね」

ヤミヒメ
「欲望は生きる原動力だ。一概に悪いとは言いきれん」
流遠亜沙
「じゃあ、そろそろ閉めの言葉を2人からお願いします」

ヤミヒメ
「そうか。では――ライダーってのは、なんて素晴らしいんだ!」

ツバキ
「ヤミヒメさん、私もそう思います」