今だからこその、正当にして王道の復活に、感謝と祝福を。 榊一郎作品関連 2017年05月28日 『スクラップド・プリンセス』第1巻原作:榊 一郎漫画:宗我部 としのり往年のファンタジー作品が新たなタッグを組んで蘇る!!『ストレイト・ジャケット』『棺姫のチャイカ』『アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者』の榊一郎最大長編!!ツンデレ“廃棄”王女のヒロインズ・ジャーニー第1弾!コミカライズ化を知ってまず思ったのは――「なんで今?」だった。それはそう、だって10年以上前に完結した作品だから。しかし“the ORIGIN Project”という、過去の名作を復活させる試みで、すでに『魔法戦士リウイ』『魔術師オーフェン』が展開中と知り納得した。どちらも90年代のラノベを代表するタイトルなので。イラストを見た際は、原作ともアニメ版とも雰囲気が違い、正直、微妙に感じた。作品の世界観に比べ、ちょっと緩いというか、可愛い印象を受けた。――が、実際に読んでみると驚くほど違和感がない。アニメでは尺の都合で省略された部分が多かったが、本作はかなり原作に忠実にコミカライズされている。主人公達の父親が殺され、パシフィカが〈廃棄王女〉である事を遺言状で知るシーンも描かれており、第1巻では領主に事の真相を確認するシーンで終了する。今では珍しいどころか、作品に1人くらいは当たり前に登場するメイドさんだが、当時はまだメジャーな存在ではなかった。なので、“榊一郎といえばメイド”みたいな認識があった――時代は動いているのね。主人公達の父親を殺した暗殺者2人。当然、アニメには登場していないので記憶には残っていなかったが、思い出した。きっかけさえあれば思い出せるという事は、深い部分では覚えていて、それだけ印象的だったのだろう。あたしはアニメきっかけで『すてプリ』を知り(なので“棄てプリ”ではなく、アニメ方面での略称である“すてプリ”と表記してしまう)、それから原作を読んだので、本作に関してはアニメ版の印象が非常に強い。アニメ版はかなり大胆にアレンジされているので、これを機に原作版の記憶を補完したい。というか、いっそ原作を読み返したくなった……無限に時間があればなぁ。ともかく、すごく良いコミカライズだと感じた。往年の榊作品ファンだけでなく、『すてプリ』を知らない新規ファンにも読んでいただきたい。世代もあるかと思うが、今でも色褪せない名作なので。願わくば、ラストまで描かれんことを――公式サイトの配信ページはこちら PR