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流遠亜沙 ASSAULT formの局地戦な日々

 

流遠亜沙 ASSAULT formが運営するサイト『局地戦用強襲型機動兵器・改』の付属ブログです。

駆逐してしまいたい!

流遠亜沙
「駆逐してやる! この世から……一匹残らず!!」







ベアトリーチェ
「『巨人』?」







タオエン
「『巨人』ですね」







ヤミヒメ
「何の話だ?」







ベアトリーチェ
「アニメが大ヒットして、劇場版も公開される『進撃の巨人』の主人公・エレンの名台詞だよ」






タオエン
「相変わらず姉さんは疎いですね」







ヤミヒメ
「……別にいいではないか。私はアニメよりヒーロー特撮が好きなのだ。来週はスーパーヒーロータイムがないので、少しテンションが下がり気味だ」






ベアトリーチェ
「で、急にどうしたの? 幻覚でも視えちゃってる?」







タオエン
「暑いですからね。脳がやられてしまっている可能性は否定出来ません」







ヤミヒメ
「普段から、この調子ではないか」







流遠亜沙
「人が黙ってれば勝手放題好き放題……もっと言ってください!」







ベアトリーチェ
「帰ろっか」







タオエン
「せっかくですので喫茶店で涼んでいきませんか?」







ヤミヒメ
「ふむ、よいな。私は蕎麦が食べたい」







流遠亜沙
「ごめんなさい聞いてくださいお願いします」







ヤミヒメ
「まったく、さっさと話すがよい」







流遠亜沙
「実は先日、ついに出たんですよ――“奴”が」







ベアトリーチェ
「“奴”って?」







流遠亜沙
「太古から地球に生息する〈生きた化石〉。とんでもない生命力を秘めた、人間からは忌み嫌われる、黒くテカテカした不気味な存在。そう、“奴”の名は……」





ヤミヒメ
「ゴキブリか」







ベアトリーチェ
「うわぁ……。わたしも嫌ーい」







流遠亜沙
「“黒いあいつ”とか“G”とか呼ばれてるけど、あたしはこれらの呼称が嫌いです。黒ってあたしの好きな色だし、Gと言えば『ガンダム』『ゴジラ』『ガメラ』『ガオガイガー』『グランゾート』とかのイニシャルだから」





ベアトリーチェ
「うん、それはどうでもいいかな」







流遠亜沙
「…………。ラノベ読んでたら電灯の上からガサガサ音がして、何かがテーブルの上に落ちてきたのよ。それが今年初の“奴”との邂逅。久々に見たから、かなり驚いたわ」





ヤミヒメ
「それで、どうしたのだ?」







流遠亜沙
「意思の疎通が出来ない。無視も出来ない。だったら、戦うしかないじゃないか!?」






ベアトリーチェ
「アスラン、乙」







流遠亜沙
「遭遇から1時間に及ぶ戦いだった。会敵は3回。互いに息を殺し、見つけ次第戦闘開始。まさに見敵必殺――サーチ・アンド・デストロイ」






ヤミヒメ
「貴方の部屋は物が多すぎるのだ。よく駆除出来たな」







流遠亜沙
「いや、本当にね。テーブルの上にはフィギュア。床はあちこち本が積んである。“奴”も隠れ放題。あたしの武器は丸めたチラシ・ブレード」






ベアトリーチェ
「圧倒的に相手が有利だね」







流遠亜沙
「ほんまやで。まあ、滅多に出ないから、運が良ければ今年はもう出ないかもしれないけどね」






ヤミヒメ
「1人暮らしで生ゴミも大して出ぬし、処理もきちんとしておるからな」







ベアトリーチェ
「そういうのは意外とちゃんとしてるよね」







流遠亜沙
「基本的に汚いのとか嫌なのよ。もう本当にゴキブリって何とかならないもんかね。そもそも、あたしらはどうして、こんなに生理的な嫌悪感を抱くのかね? あたしは虫とかクモは平気なんだけど……ゴキブリはあかんわ」





ヤミヒメ
「難しい問題だな。我々より遥かに昔から生きている訳だから、むしろ、我々の方が遠慮するべきなのかもしれん」






ベアトリーチェ
「“人は地球の寄生虫”って言うし、環境を破壊して資源を食い潰す人間よりは、ゴキブリの方がましな存在かもよ?」






流遠亜沙
「……そっか。あたし、傲慢だったかも。人間の方が愚かでおぞましい生き物かもね――」






ベアトリーチェ
「――ところで、タオ姉?」







タオエン
「なんですか?」







ベアトリーチェ
「さっきから黙ってるけど、どうしたの?」







タオエン
「いえ、別に……」







ヤミヒメ
「顔色が悪い気がするが、今の話で気分でも悪くなってしまったか?」







ベアトリーチェ
「タオ姉、もしかして……」







タオエン
「なんですか、その好奇心に満ちたまなざしは」







ベアトリーチェ
「ゴキブリ、ものすごく苦手だったり?」







タオエン
「…………」







ベアトリーチェ
「そうなんだー。いがーい。無言で叩き潰しそうなイメージなのに」







ヤミヒメ
「それくらいにしておけ。誰しも苦手なものくらいある」







ベアトリーチェ
「はーい」







タオエン
「助かりました、姉さん」







ヤミヒメ
「よい。お前も私の可愛い妹だからな」







タオエン
「姉さん……素敵です」







流遠亜沙
「人間なんてガン細胞……人間なんて滅びた方がいい……」







タオエン
「マイスター、私の幸せな気分に水を差さないでいただけますか」







ベアトリーチェ
「みんなもゴキブリには気を付けてね。わたし達との約束だよ☆」







ヤミヒメ
「あざといぞ、ベアトリーチェ」






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