流遠亜沙
「…………」
ベアトリーチェ
「どしたの、マイスター? もう始まってるよ?」
流遠亜沙
「…………ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ――」

ベアトリーチェ
「ヤミ姉、タオ姉――マイスターが駄目になってる」

タオエン
「ダメ人間は最初からでしょう」

ヤミヒメ
「そうだな。何を今更」

ベアトリーチェ
「そうなんだけど、そうじゃないんだよ。ぶつぶつとヘル・アンド・ヘブンの発動呪文を……」

流遠亜沙
「……大きな星が点いたり消えたりしている。アハハ、大きい……彗星かな。イヤ、違う、違うな。彗星はもっとバーって動くもんな」

タオエン
「今度は最終話のカミーユですね。これは精神崩壊の前触れでしょうか?」

流遠亜沙
「……俺の事を好きにならない人間は邪魔なんだよ」

ヤミヒメ
「む、今度は『仮面ライダー555』の草加だな」

流遠亜沙
「……来ると思ったよ。甘ちゃん坊やは、この船が沈めば、この船もろともみんなが幸せになるんだろう」

ベアトリーチェ
「……ヤバいよね、これ」

タオエン
「何かあったのでしょうか」

ヤミヒメ
「…………」

タオエン
「姉さん、何か心当たりでも?」

ヤミヒメ
「去年の今頃、病気が再発した。まさかとは思うが……」

ベアトリーチェ
「…………」

タオエン
「…………」

流遠亜沙
「……生と死は等価値なんだ。自らの死、それが唯一の絶対的自由なんだよ」

ヤミヒメ
「致し方ない……しばらくは私達で凌ぐぞ」

ベアトリーチェ
「りょーかーい」

タオエン
「やむを得ませんね」