惑星Ziを舞台に展開するゾイドオリジナルストーリー、ここに開幕。 『ZOIDS/ゾイド』 2015年08月28日 『ゾイドジェネレイションズ』遠い未来か、遙かな過去か――ナカト国の片隅に位置するカゲリの村。そこに、ミドリという少女がいた。少女は蒼いライガーゼロ―ライガーブルーの〈ソウガ〉とともに、野山を駆ける日々を送っていた。その温かく幸せな狭い世界の外で、世界を揺るがす事件が起きているとも知らずに……。07年に発売された『ゾイドジェネレイションズ』を久々に読み返してみた。『電撃ホビーマガジン』にて連載された『ゾイド』のオリジナルストーリーで、ラノベ作家・田村登正によるテキストと、イラストレーター・マーシーラビットによる挿絵、そしてキットを使ったジオラマ写真によって構成されており、内容はバトストというよりラノベに近い。『ゾイドジェネシス』の世界観をベースとしており(といっても、同一の世界ではなく、バイオゾイドの設定は違うし、ディガルド武国も存在しない)、メタルZi製の刀と“具足”を装備した鎧武者のようなゾイドなど、和風のテイストを強く感じさせる作品。後にも先にも、こういう本格的なノベルストーリー形式の企画がないのは、好評とは言い難かったのだろうか……個人的には好きな作品なのだが。昨今、この手の小説展開はホビー系のメディアミックスでもよくあるし、ラノベが全盛の今こそ、またやってほしい。けど、『ゾイド』好きには需要がないのか……?余談だが、本作の主人公・ミドリはボイス付きでゲームにも登場しており、なんと声優は原田ひとみさんだった。『バカテス』の前で、当時は無名だった訳で……時間の流れを感じるわ。ちなみに、『ジェネレイションズ』のゾイドの作例や設定資料だけでなく、『ZOIDSはじめて物語』のイラストや『Zi-GIRL』も収録されている。個人的にはオススメの1冊なのだが、いかんせん、絶版なのよね……。 PR